作者名 | 作品の分類 | ページ数 |
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西元教善 | 数学教育学 | 228 |
ISBN | 書籍サイズ | 定価(税込・円) |
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978-4-903447-61-2 | A5 | 2,200 |
概要 |
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かつては、東の東京高師(その後の東京教育大学、現筑波大学)、西の広島高師(現広島大学)と言われ、教育界をリードしてきた広島大学の大学院教育学研究科(教科教育学・数学教育学)で、数学学習における「理解」を研究し、爾来四半世紀にわたって山口県の公立高校の数学教員をしながら理論的研究と実践研究を継続してきた。 その間にまとめた結果は、教科書会社の刊行している季刊誌に投稿、あるいは大学、新聞社主催の実践研究論文公募に応募した。 主な受賞は、第55回読売教育賞算数・数学部門での優秀賞、第4回武庫川教育賞での優秀賞、第7回啓林館教育実践賞での審査員特別賞である。また、数学の教科書出版社である数研出版や文英堂の発行する教育刊行誌である「数研通信」や「シグマジャーナル」では、すでに十編近くの論文が掲載されたし、Benesse賞や中央公論懸賞論文(教育関係公募論文)にも応募した。他にも未発表の論文があり、これらの中からいくつかを選び、中学・高校の数学の先生を対象とした数学教育講話集T・Uを刊行することにした。 これまで、太陽書房から「数学学習における「理解」の研究〜低学力時代における意味と意義」(2002)、「スーパーサイエンスハイスクール 数学分野の実践記〜数学が「わかる」ことを求めて〜」(2006)、「メタ理解と数学理解〜「わかる」がわかれば数学がわかる〜」(2007)を刊行している。書名からもわかるように一貫して「わかる」ことに立脚した理論的研究と実践的研究についての著書である。本著は、その主旨には変わりはない数学教育についての研究であり、さらには数学的な内容についての考察も扱ったものである。 ちなみに、Tの14編の講話については次のとおりである。 講話1 数学が「わかる」ことを求めて〜興味・関心・メタ理解を中心にして〜 (第55回読売教育賞算数・数学部門優秀賞受賞論文) 講話2 「たすき掛けによる因数分解」を題材にした中高連携教育の実践 (第7回啓林館教育実践賞審査員特別賞受賞論文) 講話3 生徒の素朴な疑問に対する指導からの考察〜数学VCを中心にして〜 講話4 「メタ理解」教育実施とセンター試験廃止〜教育再建の第一歩〜 (中央公論懸賞論文応募論文) 講話5 数学における「メタ理解」教育の提唱(Benesse賞応募論文) 講話6 相加・相乗平均の不等式を産み出す根源的不等式について〜図形的な意味付けにこだわって〜(数研出版、数研通信 49) 講話7 三角比の表を超える〜近似値ではなく真の値の表を目指して〜 (数研出版、数研通信 51) 講話8 球の表面積についての一考察〜球の体積からではなく、区分求積法によって〜 (数研出版、数研通信 61) 講話9 補充・補助教材についての一考察と教科書への要望 (改題:現行の教科書に対して参考書・問題集等で補充しておきたい内容) (数研出版、数研通信 58) 講話10 「理解」から見た学力低下(文英堂、シグマジャーナル 23) 講話11 分数形の漸化式についての一考察〜行列を活用して〜 (文英堂、シグマジャーナル 34) 講話12 整数に関する入試問題についての一考察(文英堂、シグマジャーナル 35) 講話13 巡回不等式についての一考察 〜相加・相乗平均、Cauchy-Schwarzの不等式を活用して〜 講話14 見えないけれどあるんだよ―ではどこに? 〜2次方程式の虚数解の位置について〜 UではTと同様、数学教育理念的な考察ばかりでなく、数学的な内容についての考察を入れたが、特筆すべきことは私の作成した新作マーク式問題を入れたことである。高校の先生にとっては受験指導の一助になると思う。 ちなみに、Uの18編の講話については次のとおりである。 講話1 数学が「わかる」ことに向けての実践〜高校生の数学「理解」観確立を中心にして〜 講話2 算数・数学分野の小中高連携教育〜「メタ理解」研修を通じて〜 講話3 数学学習における「理解」について 講話4 数学科における観点別評価についての一考察 講話5 大学入試問題研究〜本校数学科の取組み〜 講話6 生徒の素朴な質問に思うこと〜背理法による証明問題から〜 講話7 チェバの定理についての一考察〜三角柱、三角錐への拡張〜 講話8 数学が「わかる」ための改善の手立て〜今日の読み物による「メタ理解」教育〜 講話9 不定積分は無限集合〜集合としての「=」の認識を〜 講話10 パワーポイントを使ったプレゼンによる中高連携教育 〜たすき掛けによる因数分解〜 講話11 Tosho関数・図形作成エディタの活用 講話12 生徒に好評であった実践事例の紹介 講話13 2次方程式の解の図示について〜双曲線、複素平面を活用して〜 講話14 「理解」から覧た数学T 講話15 Shapiroの巡回不等式について〜高校生にも扱える題材として〜 講話16 「分かる」こと君に教えたい〜朝日新聞への投稿〜 講話17 理数科探究数学〜本校数学科の取組み〜 講話18 私の作成したマーク式問題 |
目次 |
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講話1 数学が「わかる」ことを求めて〜興味・関心・メタ理解を中心にして〜 講話2 「たすき掛けによる因数分解」を題材にした中高連携教育の実践 講話3 生徒の素朴な疑問に対する指導からの考察〜数学VCを中心にして〜 講話4 「メタ理解」教育実施とセンター試験廃止〜教育再建の第一歩〜 講話5 数学における「メタ理解」教育の提唱 講話6 相加・相乗平均の不等式を産み出す根源的不等式について 〜図形的な意味付けにこだわって〜 講話7 三角比の表を超える〜近似値ではなく真の値の表を目指して〜 講話8 球の表面積についての一考察 〜球の体積からではなく、区分求積法によって〜 講話9 補充・補助教材についての一考察と教科書への要望 講話10 「理解」から見た学力低下 講話11 分数形の漸化式についての一考察〜行列を活用して〜 講話12 整数に関する入試問題についての一考察 講話13 巡回不等式についての一考察 〜相加・相乗平均、Cauchy-Schwarzの不等式を活用して〜 講話14 見えないけれどあるんだよ―ではどこに? 〜2次方程式の虚数解の位置について〜 参考文献 |