HONEY BLUE




「それが、僕。君と同じさ。」 by マリリン

昨日摘んできた、白い花。
折れそうな茎に、消えていきそうな薄い花びら。
あんまりに華奢だったから、
枯れてしまわないように、コップにそっと生けておいた。

ねえ、君?

なのに今朝、僕が起きてみたら、
君はもう、しおれていたね。

白い花びらは、しわしわに茶色くなって。
細い茎は、しょんぼりとへしゃげて。
ねえ、君?

君も、生きていくことに疲れたの?
僕みたいに。


「疲れたら休めばいい」と、昔誰かから聞いた。
けれども僕は、そんなに器用ではないみたいだ。


ねえ、君?

今度生まれるときには、真っ赤な花になるといい。
誰にも摘み取られないように、凛としていればいい。

真っ赤な花びらに、トゲトゲの茎をうんと伸ばして、
どの花よりも、強く、強く。




「ドーナッツとコーヒー」 by 小原明季

「恋しい」と
「愛しい」は
ちょっと違う

「恋しい」は
こころの中が
苦くなる

「愛しい」は
こころの中が
甘くなる

ドーナッツとコーヒーみたいに
一緒に食べれば
ちょうど良い



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