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少年に死を教えけり兜虫


北山の杉の匂ひや新豆腐


ちちははに薄(すすき)の風供へけり


天界のふところ深き稲光り


考ふる葦となるかな枯れてより


冬籠る二匹の猫を家来にし


霜菊のけなげに咲くや猫の墓


春の夜の傘のふれ合ふ縁(えにし)かな


白き蝶墓石の裏にふつと消ゆ


唯我独尊わが猫蛇と睨み合ふ



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