英語を聞き取る方法

‐渡邊式読解法‐




英語のすべてにおける基本は英語を聞き取れることである。私はそう確信している。特に英会話では、英語が聞き取れることは基本中の基本で、それが出来れば話す方は自然に話せるようになる。逆に、いくら会話を英米人と鍛えても、構文を暗記しても、英語の語調を真似てみても、はては留学してみても、聞き取りの基本が出来ていなければ会話は成立しない。密かに英米人に嘲笑され続けるだけである。むしろ片言しかしゃべれなくとも確実に理解していると分かれば英米人の対応は真剣なものになる。それだけにあらず、私は、英語を聞き取れることは実は、本当に英語というものを知る基本だと考える。英語を聞き取れなくても英文読解や英作文は出来るが、英語を聞き取れるようになることは、英語の読解や英作文の力を飛躍的に高めるのである。英語の捉え方や、発想ないし感覚が分かるからである。英語を聞き取るのには、コツがある。これをつかめば、それだけで、まったくゼロからいきなり70パーセント程度まで英語を理解することも不可能ではない。しかも、単語量について言えば、実際に使われている有効な単語は中学英語でも十分なのである。他方、コツを掴まなければ、たとえ何万時間英語漬けになったとしても英会話の理解は不可能だろう。私はそう思う。英語が話せるという人にも英語が聞き取れると誤解しているか、聞き取れると自分を誤魔化している人は意外に多い、と思われる。ところが、英語を母国語としない人々にも英語に堪能な人は多い。そのような人は決して日本人ほど高等な英語教育を受けている人たちとは限らないのである。何故だろうか。そこにポイントがあると思われる。実は私がこれから開示しようとする英語キャッチのポイントとは、実は誰でも知ってしまえば簡単なことなのである。そして、英語の言語配列と共通の言語を母国語とする人には、何も教えられなくても自然に気づき得るポイントなのである。否、その人達の母国語に既にそのコツの実質が含まれており、自然に英語になじんでいけるのである。だから、そのような人たちには無意識にそのポイントを会得する人が多く出るのである。しかし、日本語は英語と言語の構造を全く異にする。日本人は意識的にポイントを習得しなければ、真の英語理解は不可能なのである。そして、そのコツは知れば簡単なことだが、自分で発見することは偶然以外にはまず不可能に近い、とコツを知った後では断言できる。この本の目的は、そのコツを開示することである。その方法は、実はたった一つのことに注意して英語の聞き取りに全精力を集中することである。それで英語のほぼ70パーセントはいきなり理解することもでき、また分からないまでもその内容を予想することが可能である。残りの30パーセントが聞き取れないのは、聞き慣れない言い回しがあったり、耳が慣れていないためにスピードについて行けず聞き逃す単語がでるため、または知らない動詞や名詞・形容詞が出てくるためである。それは時間と共に聞き取れるようになる。聞き慣れない単語も状況からある程度分かるが、そうでないものは覚えるようにすればよい。しかし、それらが聞き取れなくても、最初の70パーセントで文章の大体の大筋は掴めるはずである。また、文章の構造が判別できるようになるので、その後の発展が容易である。何でも技の秘訣とはそう言うものである。

ところで、私は、幼少の頃から、全く新しい発想を生み出す創造的な考察や、思慮を巡らすことが好きだったが、この「英語を聞き取る方法」(「The Method of Catching English」。略称して「The Method C E」。即ち「渡邊式読解法」)もその一つの到達点である。

加えて、私は、幼少の頃(昭和33年1月1日生)から郷里(岐阜市)の長良川で水泳に親しみ、それ以来ずっと競技水泳を続けてきたが、発想の方法や、独自の技の工夫と共に、意欲的に努力をすることの大切さも水泳から体得した。私は幼少の頃から高い目標に向けて真剣に努力するのが好きだった。困難の中に自分を置いた上でそこから自力で独自の解決方法を見い出して脱出するのが快感だった。幼少の頃から「徹底追求」が信条で、目標を達成するまで途中で決して諦めないのが取り柄だった。そして、何より独創性が好きだった。

私の渡邊式読解法、即ち、「英語を聞き取る方法」(The Method C E)は、ただの思いつきの産物ではない。積極的姿勢、論理的思考、及び経験による検証の結果である。私の技の秘訣(The Method C E)は、創造的な発想の前提となる、これらの創造性への指向や、思慮を巡らしつつ困難に挑み目的に向かって努力する姿勢、さらには、重要で本質的なポイントに思考の焦点を絞った上で客観的・論理的に考えると本質の単純な特徴に気づくに至る、という自然に身に付いた発想方法に対する独自の工夫があって初めて生み出し得たものである、と私は信じている。私は、何でも最後まで決して諦めずに努力すれば成功はそれに付いて来る、という信念を幼少の頃から持っているのである。


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