獄知




人間として生まれ、人間として生きて行く。それには訳が必要だろう。訳もなく、人間が生きる筈はない。生きるに訳が必要なのだ。親が死んだからとか、人間が出来損ないだとか、生きるうえで支えになる。上出来だと、どうなるか。照れ屋だ。出来が良い子は照れている。人間の繋がりに見る人間模様は、ややもすると滅ぶ。その時、どうするか。自分は立派だったか。死んだ人間に思いを巡らすのは、詐欺の仕事だ。感情を移入し、人間の臨終に際して、採否を決定付ける。人間とは如何なる動物か。人間の動物性について証明しなければならない。人間とは、忝ない動物だ。それが世を沸かせ、人間の臨終に際している。人間の釣り鐘から推量する世界は、人間とは不埒で仕方がない。それが世を沸かせ、人間の屍に登場する。人間の屍では、こうだ。人間に際している。人間に寄り添っているのだ。墓場で登場した幽霊も、遊女の亡霊とあっては浮かばれない。人間に未来があり、信用が底値であるという。しかし、遊女の信用は外だ。他人の幽霊だ。その他人が、恵みの雨である。人間の未来を信じてしまったばかりに、恵みの雨さえ霧に隠れた。信用するとは相手を見くびる事だ。相手の首を括り、ペテンに嵌めることだ。それも出来ないで、遊女の真似事をする。馬鹿としか言いようがない。人間には神の見えざる手がある。経済の発展は、神が仕組んだものだ。人間が仕組んだのでは御粗末だ。人間は神に見習い、人間の為となる。人間は神に見習い、人間の邪となる。人間の判断だから、良いの悪いの言っている。それで我が通ったのだ。我が儘だった、あの頃…。僕はしっかり復讐した。しかし、間違いは誰にでもある。間違いからは祟りが、人間からは狼煙が上がっている。狼煙を上げ、人間の湯煙に浸かる。人間の湯煙ともなると温泉だ。温泉に湧き、温泉に賑わう。振る舞いは海の幸だ。貝、魚貝類の類い希な真珠である。料金を払い、真珠を買ったのだ。あわや、幸は賑わいを魅せ、遥か、彼方に遠方を見る。カモメが胡麻を摺り、パンをねだる。慌てて投げたが、ナイスキャッチである。カモメの目が合った。挨拶もよそに、人間は弱肉強食をねだる。人間は弱肉だ。強食ではない。その弱肉にしても五分の魂だ。



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