日本弓道史料・第九巻




弓の道は極めて古く、弓矢をいわゆる道具として作り、そして狩りなどに使用したときから始まる。その長い歴史の間に、弓矢の製作、使用、方法、さらに射術・射法なども、時代の変遷と共に変化・改良され、いろいろな流儀・流派が生まれた。そして、先輩から後輩へ、師匠から弟子へと伝承されて、今日の弓道があることは言うまでもない。

その歴史を振り返ってみれば、蓄積された伝統を感じるであろうし、実際に弓を引く者にとっても、こんな事もあったのかなど驚きとか、懐かしむこともあるだろう。そして、これからも弓道を広めようとする時、また自らの道を深く追求する時などに、何らかの指針ともなるだろうと考えて、「日本弓道史料」第九巻(昭和二十年〜三十五年)を纏めた。

今年から義務教育にも武道教科が実施される事になり、弓道も国技といわれる相撲以上に日本の歴史に関わってきたし、「国際弓道連盟」の設立をみて、日本の弓道も国際化するにあたり、どのような歴史を辿ってきたか知らずして、伝統ある弓道を語る事は出来ない。つまり、それがどのような過程、変遷を辿ってきたかをよく認識する必要もあるだろう。そして、その長い間に蓄積されてきた歴史及び文化を知り、大切に伝えながら、これからの弓道の普及、研究及び発展に寄与できれば幸いである。


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