作者名 | 作品の分類 | ページ数 |
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竹内アリス | 小説 | 218 |
ISBN | 書籍サイズ | 定価(税込) |
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978-4-903447-71-1 | B6 | 2,090 |
概要 |
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2008年コスモス文学賞受賞作品 貴方の7歳のお誕生日。 どんな気持ちで朝を迎えたでしょうか? 小学1年生で迎える7歳のお誕生日は、生まれて初めて、少し大人になった気分になる朝かもしれません。 この物語は、宙奏(そらか)と言う 足にハンディのある7歳の男の子のお誕生日から始まります。 両親の愛情を一身に受けて育った宙奏。まさに理想の一家には、数カ月後に赤ちゃんが生まれます。お母さんはお腹に宿った赤ちゃんの誕生を楽しみに、お父さんは宙奏がお兄ちゃんになることを心待ちにしています。けれど、一人子で育ってきた宙奏の心は複雑です。大好きなお母さんが、自分以外の子供を愛することなど考えもしなかったのに、強靭なライバルが現れるのですから。 そんな宙奏は、お誕生日の朝に突然あわられた、兄と名乗る人物に仰天します! だって、兄のけたはずれの身長ときたら!! しかも、兄が弟の宙奏に会いに来た理由は、感嘆と驚きの連続なのです。 兄と出会ってから、宙奏とお母さんは様々な事件に遭遇します。宙奏が切々と訴える心の不安と葛藤を聞きながらも、兄は無理に諭とそうとはしません。ですが、宙奏は兄を通して今まで見えなかったことに、だんだんと気付き始めると・・・・ やがて、宙奏が自分で出した大きな決断が、家族に大きな波動を起こすのです! この物語は、おとぎ世界のファンタジーではありません。 現実世界に展開される、子供・母体・親の目線から命の誕生を描き、兄は全章を通して、それぞれの者のアイディンティティを呼び起こします。 母として父として、そして純粋な心をもつ一人の人間として、命の誕生と、人が人を愛すると言う尊い気持ちを伝えたい… そう願う物語です。 |