応用細胞補完代替医療学・第2巻

−健康を補完代替医療に求めて−




データ

監修者 作品の分類 ページ数 書籍サイズ 定価(税込・円)
猪岡尚志・光本泰秀 医学・生物 200 A5 3,850

ISBN
978-4-86420-293-0




概要
NPO法人日本科学士協会は、科学の振興を図る事を目的としている。その活動の一環として、略10年前、北陸大学薬学部において鈴木信孝先生(日本補完代替医療学会理事長、金沢大学医学系大学院特任教授)、光本泰秀先生(北陸大学薬学部教授、代替医療薬学分野)による『補完代替医療−現状と展望−』に関しての特別講演、また『補完代替医療−応用細胞生物学による新展開』に関するシンポジウムを開催した。これらの成果は、『応用細胞補完代替医療学・第1巻』(大学教育出版)として出版した。さらに、この分野の普及を図るため、補完代替医療に関するシンポジウムを開催してきた。

最近の社会環境は、人々に精神的ダメージを募らせる状況が増加している。特に新型コロナ感染症は、なお解決(終息)のメドが立たず、多くの人々が様々な不安を抱えて生活している。新型コロナ感染症の西洋医学による早期の解決が望まれるが、それまで補完代替医療は新型コロナ感染症から派生する様々な疾病の予防、軽減に対処しなければならない。

また、現代は寿命と健康寿命の差をどのようにして短縮できるかが課題となっている。誰でも健康寿命を延ばし病床にいる期間を少なくしたい事を望んでいる。補完代替医療は不安を軽減し、生き生きと生活できる期間(健康寿命)を延ばす療法とも言える。

前書『応用細胞補完代替医療学・第1巻』の出版は、補完代替医療における新学問領域を提案したという事には意義があった。しかし、主目的である『補完代替医療の普及』に関しては、得るところが少なかった。今回、不安が多発する社会情勢のなか、さらに補完代替医療を普及させる意義を痛感した。普及を主目的として、『応用細胞補完代替医療学・第2巻』の出版を企画したところ、現在、補完代替医療分野の第一線で活動している方々が、快く執筆をお引き受け頂いた。原稿をお寄せ頂いた先生方に深く感謝申し上げる。

補完代替医療の分野は広く、日々なお広がりを見せている。そのため、これらを本書ですべてを網羅することはできない。補完代替医療は、東洋医学と西洋医学の長所を取り入れながら、既存療法を発展させ、さらに科学的知見から新療法(新分野)を生み出し、人々の健康と生活を守るという国民的療法として発展する事が期待されている。

ぜひ、多くの人々に本書を読んで頂き、補完代替医療への関心を深めて頂ければ幸いである。


(「序『応用細胞補完代替医療学・第2巻」−出版に際して−」より)


目次

序 『応用細胞補完代替医療学・第2巻』−出版に際して−(猪岡尚志)

序文(光本泰秀)

第1章 補完代替医療特論−薬学教育における補完代替医療−(光本泰秀)

 1.はじめに
 2.補完代替医療の現状と統合医療
 3.更年期症状に有効な健康食品 −エクオール−

第2章 現代医療における漢方治療の役割(福田一典)

 1.漢方医学の成り立ち
 2.「虚」を補う思想が漢方医学を発展させた
 3.生薬とは
 4.生薬の性質〈薬性、薬味〉と経験的効果〈薬能〉
 5.漢方薬に含まれる生薬にはそれぞれ役割がある
 6.優秀な処方には名前がついている
 7.煎じ薬とエキス剤
 8.漢方医学は臨床経験に基ずいて体系化された
 9.理論医学には自然治療力を理解できない落とし穴がある
 10.西洋医学は原因不明の疾患は治療できない
 11.自然治療力を気、血、水で考える漢方医学
 12.漢方は病気を診るのではなく、全身を診る
 13.漢方薬の薬功は科学的研究で証明されてきた
 14.自然治療力を高めると難病も治る
 15.未病は病気の予備軍
 16.未病を治す漢方治療薬とは
 17.体の治療力を高めるアダプトゲン
    (1)高麗人参(こうらいにんじん)
    (2)黄者(おうぎ)
    (3)霊芝(れいし)
    (4)冬虫夏草(とうちゅうかそう)
    (5)五味子(ごみし)
    (6)エゾウコギ(刺五加、シベリアニンジン)
 18.西洋医学と漢方医学は、考えや価値観が異なるから、お互いに補い合える

第3章 補完代替医療としての音楽療法のエビデンス(佐藤正之)

 総論
 1.音楽療法の定義と分類
 2.音楽療法の原理
 3.歌唱がもつ多様な機能
 4.本邦における音楽療法の現状
 各論
 1.認知症
   (1)BPSD
   (2)中核症状、ADL、QOL
   (3)御浜(みはま)−紀宝(きほう)プロジェクト
 2.失語症
   (1)いわゆる音楽療法
   (2)メロディック・イントネーション・セラピー
 3.脳卒中
 4.半側空間無視
 5.パーキンソン病
   (1)パーキンソン歩行に対する音楽療法
   (2)メンタルシンギングを用いた音楽療法
 6.睡眠障害
 7.痛み
 8.何が何を用いて調べられ明らかとなり、何が調べられていないか;認知症を例に
 9.まとめ

第4章 植物療法の基礎と臨床(林真一郎)

 1.植物療法(フィトセラピー)の定義
 2.統合医療における植物療法
 3.メディカルハーブや精油の薬物相互作用
   (1)肝薬物代謝酵素の誘導
   (2)抗血栓作用の増強
   (3)光感受性の増強
   (4)経皮吸収の促進
 4.メディカルハープのモノグラフ
   (1)アーティチョーク
   (2)エキナセア
   (3)エゾウコギ
   (4)黒ブドウ葉
   (5)サフラン
   (6)ジャーマンカモミール
   (7)セントジョンズワート
   (8)ダンディライオン
   (9)チェストベリー
   (10)ネトル
   (11)ペパーミント
   (12)ローズヒップ
 5.精油のモノグラフ
   (1)オレンジ
   (2)コバイバ
   (3)クラリセージ
   (4)ゼラニュウム
   (5)ティートリー
   (6)ネロリ
   (7)ペパーミント
   (8)ユーカリ
   (9)ラベンダー
   (10)ローズ
   (11)ローズマリー
   (12)ローマンカモミール
 6.植物療法の臨床
   (1)不眠・抑うつの植物療法
   (2)かぜ・インフルエンザの植物療法
   (3)消化器系の植物療法
   (4)生活習慣病の植物療法
   (5)婦人科領域の植物療法
   (6)アレルギー・免疫科領域の植物療法
   (7)高齢者・介護領域の植物療法
   (8)緩和ケア領域の植物療法

第5章 東洋医療と西洋医療を融合するための病態分析法
    −医療現場で治療法を選択する際に必要な共通の基本思想−(清野充典)

 1.はじめに
 2.東洋医療と西洋医療を融合するための基本的な考え方
   (1)本道から漢方へ
   (2)内外科治療
   (3)?血治療
   (4)養正治療
   (5)病気の考え方
 3.東洋医療の基本思想
   (1)中国思想
   (2)整体観
   (3)整体力
   (4)気の思想
   (5)陰陽観
   (6)三才観
   (7)五行観
   (8)蔵と臓
 4.東洋医療に直結する病体分析の基本思想
   (1)東洋医術の体系化
   (2)時の思想
   (3)時の循環思想
   (4)経時的観点と時点的観点
   (5)病体の分類
 5.新しい医療体制の構築
   (1)新しい医療体制に必要な事
   (2)治療法選択の基準に必要な事
   (3)東洋医療における治療法選択基準例
   (4)病態分類の基本的考え方
 6.おわりに

第6章 補完代替医療と健康食品(山田靜雄)

 1.はじめに
 2.医食同源
 3.補完代替医療と統合医療
 4.健康食品
 5.排尿障害における健康食品の補完医療的作用
   (1)排尿障害
   (2)排尿障害に用いられる植物製剤
   (3)ノコギリヤシ果実エキス
      @ラットにおける薬理作用
      Aヒトにおける臨床効果
   (4)ボタンボウフエキス
      @ラットにおける薬理作用
      Aヒトにおける臨床効果
 6.おわりに

第7章 薬草と科学(小川康)

 1.序
   (1)言葉の定義
   (2)私の来歴
 2.薬草から合成薬へ
   (1)西欧の薬の歴史
   (2)中国と日本の歴史
   (3)日本の近代薬学史
 3.薬草各論
   (1)ドクダミと薬草ブーム
   (2)甘草とグリチルリチン
      @優れた抗炎症作用
      A化学合成できない
      B栽培が難しい
      C日中関係
      D医薬品ではない
   (3)黄葉とベルベリン
   (4)コーヒーとカフェイン
 4.チベット医学と補完代替医療
   (1)大黄とアントラキノン
   (2)チベット医学教育
 5.最後に

第8章 温泉と健康−北海道の温泉に関連した健康づくり−(内野栄治)

 1.はじめに
 2.温泉に関する知っておきたい基本事項
   (1)温泉法と温泉の定義
   (2)温泉の分析
   (3)北海道の温泉
   (4)温泉の保健作用
   (5)温泉の適応症と禁忌症
 3.道内温泉を用いた療養の実態について
 4.道内温泉を用いたアトピー性皮膚炎への効果
   (1)ヒトによる評価
   (2)モデル動物による評価
 5.黄色ブドウ球菌に関する研究
 6.道内の公共温泉の保健・福祉分野における利活用
   (1)道内温泉へのアンケート調査
   (2)道内公共温泉利用施設を活用した健康つくりの実銭例
      @豊富町における取組
      A壮瞥町における取組
      B利尻富士町における取組
      C中川町における取組
      D乙部町における取組
 7.おわりに

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