著者 | 翻訳者 | 作品の分類 | ページ数 |
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クリロフ&ボゴリューボフ | 井口和基 | 物理学 | 118 |
書籍サイズ | 定価(税込) | ISBN |
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A5 | 2,200 | 978-4-86420-285-5 |
概要 |
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蒸気機関からスマートフォンまで、あらゆる機械に組み込まれている制御機構。その解析と開発、そして発展の歴史において、多大な影響を与えた物理学史上の名著。N.クリロフとN.ボゴリューボフの共著。彼らの理論は、非線形系特有の諸現象について、その存在と特徴を明らかなものとしました。普遍的テーマの一つとして非線形力学が取り上げられている今日の物理学においても、彼らの理論は深い示唆をもたらしています。 本書第一部「非線形力学入門」の構成は以下のようなものである。第1章でさまざまな物理や工学などに現れる非線形方程式が紹介される。第2章で第一近似の基礎理論が展開される。第3章で第一近似をより精密化する方法が模索される。第4章で高次の近似理論が展開される。第5章で線形化の問題が考察される。第6章で線形化のための記号的手法が応用される。第7章で多重周期系が考察される。第8章で周期的な摂動の効果が議論される。最後の第9章で若干の補足が付け加えられた。 本書で初めて生み出された理論が、『クリロフ-ボゴリューボフの平均化の方法』である。あるいは、『クリロフ-ボゴリューボフの漸近化法』とも呼ばれる。この特徴は非線形力学を摂動論的に解を構成する理論ということになろう。その最初の近似として「非線形方程式を振動解の1周期で平均する」というアイデアが提案された。これが『平均化の方法』ないしは『平均化法』である。本書にあるように、この方法は非常に普遍的であり、多くの問題に応用され成功を収めている。 |
目次 |
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まえがき 第I部 非線形力学入門 第1章 いくつかの非線型振動系 第2章 第一次近似の基礎理論 第3章 第一近似の精緻化 第4章 高次近似の構築 第5章 線形化 第6章 線形化に対する記号的手法の適用 第7章 多重周期系 第8章 周期的な擾乱の影響 第9章 補足 第10章 N.クリロフとN.ボゴリューボフの文献 索引 |