裁判例でみる発明者名誉権




データ

著者・編者名 作品の分類 ページ数
高橋岳雄 法律 112

書籍サイズ 定価(税込) ISBN
B5 2,090 978-4-86420-265-7




概要
近年注目される『発明者名誉権』とは何か? 「1」基本的な考え方、「2」裁判事例(意匠の『創作者名誉権』を含む)における判決のポイント、「3」実際の裁判例、以上の三部構成。『発明者名誉権』の基本から実例までをわかりやすく紹介する。個人発明家をはじめ、企業で特許・発明に携わる方々にお薦めする一冊。



著作権法では、第十七条に、「著作者の権利」として「著作者は、次条第一項、第十九条第一項及び第二十条第一項に規定する権利(以下「著作者人格権」という。)並びに第二十一条から第二十八条までに規定する権利(以下「著作権」という。)を享有する。」として、「著作者人格権」を規程している。

しかし、発明者の人格権である「発明者名誉権」については、特許法には明文化した規程がおかれていない。「発明者名誉権」は、真の発明者の認定や発明の出願に関する知的財産の民事訴訟では、しばしば登場する。本書は、この「発明者名誉権」に係る知的財産裁判例を整理して示すものである。

『T』では、「発明者名誉権」とその前提となる「発明者」についての裁判所の基本的な考え方を判示例に基づいて整理する。

『U』では、「発明者名誉権」について争われた特徴的な裁判事例を、主に「発明者名誉権」に係る部分に絞って紹介する。なお、最近の判決例である意匠における「創作者名誉権」についても紹介する。

『V』では、「発明者名誉権」に関する裁判例をまとめて紹介する。ここでは、「発明者名誉権」に係る争いを含め事件全体の概要について紹介する。

本書が、「発明者名誉権」やその前提となる「発明者の認定」について参考となれば幸いである。加えて、発明者としての扱いや発明の出願の扱いについて悩んでいる人の一助になればとの思いである。(「まえがき」より)


目次
はじめに


T 「発明者名誉権」と「発明者」
  - 裁判所の基本的な考え方 -


1.「発明者名誉権」について
1.1「発明者名誉権」の意義
1.2「発明者名誉権(発明者掲載権)に基づく発明者の補正・訂正請求」について
1.3 判示例
1.4 参考文献

2.「発明者」について
2.1 総論
2.2「発明者」の認定基準
2.3 判示例
2.4 参考文献


U 「発明者名誉権」に係る裁判事例の紹介

◎発明者確認請求を却下
 - オプジーボ特許を巡る共同発明者の争い -

◎発明者として記載のない特許出願の不法行為性

◎単独発明者への補正手続請求を棄却
 - 拒絶査定確定により理由なし -

◎発明者の補正手続請求を容認
 - 出願手続が特許庁に係属中 -

◎発明者として掲載しないままの出願を名誉侵害と認定

◎「発明者名誉権の侵害」を否定

◎「発明者名誉権の行使を放棄」したものと認定

◎準備書面の内容の違法性を否定
 - 公益性により違法性が阻却 -

◎「発明者名誉権による請求」を棄却
 - 発明者該当性を否定 -

◎報告書への記載による発明冒認を棄却

◎控訴審で逆転敗訴
 - 発明者該当性の認定変更 -

◎意匠の「創作者名誉権」の成否


V 裁判例一覧




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