自然現象の数学(中)

‐微分・積分‐




データ

作者名 作品の分類 ページ数 書籍サイズ 定価(税込・円)
山田弘明 数学 168 A5 2,640

ISBN
978-4-86420-230-5




概要
文系出身者を主な対象として医療系大学で行われた数学の授業「微分積分入門」の内容を中心に加筆・再編成したものであり、それらを基に、微分積分の直観的なイメージをつかむことを目標とし、道具としても端的に導入することを目的とする。対象は、数学や物理を専攻しない大学1年から2年の学生、特に高校で微積をほとんど学んでいない学生である。

大学のアンケートやテストなどの結果からわかることは、微分・積分の講義を高校数学でほとんど学んでいない学生と、受験のために一通り学習した学生との差が大きいということである。しかし、多くの場合この違いは、微分や積分の公式を暗記したかどうかの知識の違いであり、数学への理解の違いではない。

中巻では、高校での履修の有無で知識に大きく差があるこの「微分・積分」について、前半では生活の中で見られる具体例なども交えながら導入し、その意義も解説した。後半では微分方程式や多変数関数の微分・積分に関して、偏微分やベクトル解析の説明を加えながら、「力学」「電磁気学」「熱力学」との繋がりを感じられるようにまとめた。また、生物学、化学、工学などの関わりにも触れながら例を挙げてある。


目次

第1章 序

1.1 微分積分のイメージ
1.2 注意として

第2章 微分法

2.1 定義、意味、準備
2.2 微分の性質
2.3 逆関数の微分
2.4 具体的な関数の微分(係数)

第3章 グラフと微分の応用

3.1 関数の最大最小
3.2 極値の分類判定法
3.3 使用例:ハトの最短飛行経路
3.4 曲率円
3.5 導関数に関するいくつかの定理

第4章 積分法

4.1 積分法のイメージ
4.2 定義、意味
4.3 積分の性質

第5章 積分応用

5.1 具体例
5.2 積分による収束判定法(integral test)
5.3 積分でしか表現できない関数

第6章 級数の性質

6.1 級数の収束判定
6.2 ベキ級数と収束
6.3 テイラー級数
6.4 漸近展開

第7章 微分方程式

7.1 微分方程式とは何か(1)
7.2 微分方程式とは何か(2)
7.3 解ける微分方程式の具体例
7.4 解けけない微分方程式の具体例

第8章 力学における微分方程式

8.1 力学系と微分方程式の一般論
8.2 多重振子

第9章 ベクトルの性質

9.1 ベクトルの導入
9.2 ベクトルの内積
9.3 ベクトルの外積
9.4 ベクトルと行列
9.5 極性ベクトルと軸性ベクトル、擬スカラー

第10章 偏微分と全微分

10.1 偏微分(偏導関数)
10.2 全微分と勾配
10.3 全微分と1 階の微分方程式
10.4 接線ベクトルと面積ベクトル
10.5 線積分・面積分・体積分

第11章 スカラー場とベクトル場

11.1 スカラー場とベクトル場
11.2 諸定義
11.3 勾配の意味
11.4 発散と回転の意味
11.5 マクスウェル方程式
11.6 ガウスの発散定理
11.7 ストークスの定理

第12章 全微分と線積分(力学、熱力学)

12.1 保存力の性質
12.2 力学的エネルギー保存則
12.3 準静過程とエントロピー

付録

付録A 三角関数などの微分
付録B 曲率と曲率半径
B.1 曲率半径
B.2 曲線のパラメータ表示と曲率
B.3 クロソイド曲線



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