鬼面




※本文は縦書きです。


一斤のパン一片の春の雲

囀りに携帯電話まじりをり

花咲いて祇園の夜空燃え易し

タクシーを拾ふ女人や花しぐれ

一力に停まるハイヤー花の雨

花冷のつながつて出るティッシュかな

校庭に花理科室にスケルトン

まなうらに枝垂れて花は眠らざる

ひとつぶの雫の中の花月夜

いとはんと呼ばれてをりぬ花衣

根元より御室桜の盛りかな

花曇る祇園甲部にたづねびと


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