very sad ( iP project )




「 うたううた 」  芳養 非在


夜はうたった
深きうた
あの子の夢に
恵みのうたを
あしたなみだの晴れるよな
群青にこげの母の声
おねむはよいこ
よいよいこ
小さな祈りをこのもとへ
さち降りそそげ
愛しき子へと


「 愛について 」  そめや じゅん


こたえて、と君は言う。
今もこうして照り続ける太陽を指していたなら
太陽とこたえただろう。
目線と同じくらいまで育ち太陽に向かって
咲くヒマワリを指していたなら
ヒマワリとこたえただろう。
足元に散らばるようにある石ころの数なら
星の数を数えるより容易く数えて
八個とこたえただろう。
だけれど、キミのことをどれくらい想っているか
要するに愛についてのこたえは永遠のように出せなかった。



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