小説哲学史(下)




データ

作者名 作品の分類 ページ数 書籍サイズ 定価(税込・円)
野田啓介 哲学 272 A5 2,052

ISBN
978-4-901351-63-8




概要
読みごたえのある哲学の内容を、ファンタジー風の物語仕立てにして、楽しく読めるようにしてある。楽しく読みながら、読者は、古代ギリシャ哲学から二十世紀の現代哲学、更に東洋思想に至る、哲学の全貌を鳥瞰することになる。著者は哲学博士・野田啓介氏。

著者のコメント
 私が毎晩ひと続きの夢を見、夢の中で私は旅をします。夢の中の旅で、私は、哲学史数千年の世界を訪れます。第一夜で古代ギリシャ哲学の世界を、第二夜には中世哲学の世界、第三夜は近代哲学、第四夜は現代哲学、そして第五夜は東洋哲学と、夢の旅は五夜に渡って続きます。それぞれの世界で私は主要な哲学者に出会い、語らいの時をもちますが、時にはニーチェの「ツァラトゥストラ」や「不思議の国のアリス」のように動物や虫も語り、私の旅に彩りを添えます。人生を旅になぞらえ、旅の意味そのものを解くために旅を続け、人生の意味、自分の存在の意味が、しだいにひも解かれてゆきます。
 旅の途上で出会う哲学者は、自分の哲学の真髄を語り、私は哲学史の全体を巡ることになります。辺りの風景や情景はその哲学者の思惟を形象化した(目に見え、肌で感じるようにした)もので、抽象的な思惟を目で見、香りをかぎ、音で聴けるようにしたものです。
 哲学の通俗解説書にありがちな通り一遍の説明では、どんなに言葉をつくしても、セミの脱け殻をもって生きたセミを説明するように、その哲学者の思惟がもっている独特の芳香、雰囲気、色合い、肌触りが伝えられず、さらに思索の生き生きとした新鮮な在り方も伝えられません。情景描写の中に、その哲学者の雰囲気を織り込み、哲学者の語る少ない言葉のなかに、その哲学者の思惟のもっとも本質的なものが表されるように努めました。
 この本は、一言でいえば、楽しい哲学の本です。しかし、決してやさしい本ではありません。扱っている問題の中には、理解が難しい事柄、解決が困難な問題、謎やパズルのような問いなどがあり、読む人が読む人の立場からいろいろと解釈したり、悟ったりできるようになっています。

目次
(上巻『第三夜 自我の世界』の続き)
      第五章 ヘーゲルの城とマルクスの蜂起
          第一節 船上ネズミ会談「近代とは何か」
          第二節 漂流線のプリンス、ヘーゲル
          第三節 海賊船マルクス号
          第四節 社会主義論争
      第六章 ニーチェの嵐
          第一節 大ダコの謳う命の詩
          第二節 波に漂うニーチェ
          第三節 カニの戯れ
      第七章 キエルケゴールの海底火山
          第一節 キルケゴールとの出会い
          第二節 レギーネとの婚約破棄事件
          第三節 実存の三段階
          第四節 ヒラメの話

第四夜の夢 新しい思索を求める世界(現代哲学の世界)
      第一章 新しい学を求めてフッサールによる現象学の誕生
      第二章 ハイデッガーの山小屋
          第一節 深い森の中へイノシシの問い
          第二節 ハイデッガーの山小屋『存在と時間』の思想
      第三章 ヴィトゲンシュタイン、論理実証主義者、そしてクーン
          第一節 ヴィトゲンシュタインとの対話
          第二節 論理実証主義者達
          第三節 クーンとパラダイム

第五夜の夢 何も書かれていない世界(東洋哲学の世界)
      第一章 老子の仙山
          第一節 鳳凰に運ばれて
          第二節 老ガメの東西比較思想論
          第三節 老子の無為自然
          第四節 稲妻と雷鳴を従える金色の龍
      第二章 孔子の宮殿
          第一節 旅の楽師達
          第二節 孔子の宮殿
      第三章 旅の禅僧
          第一節 「名」についての問い
          第二節 水に映る月
          第三節 古鏡
          第四節 旅のはじまり


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