法規範探究の理論

‐渡邊式探究法‐



データ

著者・編者名 作品の分類 ページ数
渡邊正則 法律 236

書籍サイズ 定価(税込) ISBN
A5 2,808 978-4-86420-085-1




概要
元裁判官・弁護士による画期的な法規範探究の書!

六法全書を見たときに、法律が分かったと言える人は果たしてどれだけいるでしょうか。日本語の意味は分かってもそれが具体的事件の解決にどのような意味を持つのかが分かる人はどれだけいるのでしょうか。また、仮にこうすると言うことを思い浮かべられたとしても、実際に裁判所の出す判決との矛盾を納得できる人はいるでしょうか。この本は六法に書いてある法律の言う意味が具体的事件の解決にどのような意味合いを持つのか、また、裁判所を含めた法律家が事件を解決するのに文章に書いてある意味がどのような役割を果たすのか、を広く一般に知らせるのに役立つでしょう。この本は事件が法律の世界でどのように処理されているのかを知り、また、既に法律家である方も、実際の事件の処理はどのようであるのかを知る最良の案内役となるでしょう。法規範学の事始めと言っても良いものです。

著者略歴
昭和33年、岐阜県生まれ。
昭和54年、国家公務員試験上級甲種(経済職)合格。
昭和55年、国家公務員試験上級甲種(経済職)再合格。
昭和56年、東京大学経済学部卒。
昭和56年、東京海上火災勤務を経て、東京大学法学部入学。
平成元年、同学部卒。東京大学大学院法学政治学研究科入学。
同年、司法試験合格。
平成5年、最高裁判所の推薦により、裁判官任官。神戸地方裁判所判事補。
平成7年、福岡地方裁判所判事補。
平成9年、弁護士登録。

著者コメント
最近の判決を見ても理論に走って実際の利益衡量をないがしろにする判決が散見されます。これは事件に慣れた弁護士にとっても同じです。弁護士の方にとっては思い通りの判決が出ないことに常日頃いらだちを禁じ得ない方も多いでしょう。裁判官が事件を処理するのは弁護士とはまた違った観点から行います。この本はすでに法律に携わり手慣れている方にも本来裁判所が考えている筋道はこうである、と言うことを知るために是非読んでいただきたい一冊です。不当な判決は勿論多々ありますが、標準的な裁判官はこのように処理することを目指して事件を処理していると考えてもらっても結構だと思います。この本は裁判官の考え方を知り判決を予想する手だてになると思います。

目次
第一章 序論

第二章 趣旨
  一 法解釈
    1 法発生の機序と法の論理
    2 民法(私法の一般法)の論理構造
    3 民法の基本原理の詳細と規範の論理におけるその構造
    4 法規範の性質
    5 法規範の変遷
    6 法解釈の目的
    7 法解釈の方法
  二 法解釈のための諸手法
    1 抽象と具体
    2 形式と実質
    3 事前と事後
    4 反論の予測と防禦
    5 法文の文書の尊重
    6 前提と結論
    7 時の四次元座標軸の活用
    8 法文に根拠を見つける方法
    9 法文が存在しない場合の規範の定立方法
    10 必要性と許容性
    11 対内的関係と対外的関係
    12 問題ごとの分離考察と法律効果の並行的存在
    13 原則と例外
    14 積極と消極
    15 客観と主観
    16 合理性と不合理性
    17 相対性の概念
    18 趣旨と論点(争点ないし問題点)
    19 法文における趣旨と形式
    20 重要な事項から論ずる
    21 法律の表現として適切な方法を取ること
    22 反論の手法
    23 消極的主張でなく積極的主張を行う
    24 法律構成とその単純であること
    25 全体の固定性と部分の流動性
    26 法律構成の困難な事例における、当事者間で正反対の各逆向きの
       ベクトル(方向性、または働き掛け)を持つ理念型の活用
    27 論点の組み合わせによる解決と恣意的法律構成の禁止
    28 事実認定を法律構成に取り入れること
    29 判例の尊重
    30 信頼の理論
    31 法益保護の視点の重要性
    32 法の理想と現実の変革

第三章 結語



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